2013年6月27日木曜日

アトリエの道具と画材 : 金槌

前回キャンバス張り器を紹介しましたが、今回はそれと一緒になくてはならない金槌です。


この金槌もフランス製で、かなりの“スグレモノ”です。
















長さ30cm、幅12,5cmで、取っ手を中心にシンメトリーなデザインは、美しいだけではなく、実用上の理由があります。














片方が、釘を打つ面で、直径1cmの細身です。















もう片方は、磁石になっていて、手を使わず、直接釘を取ることができます。













釘をくっつける
金槌をたたく側に返して、
打ち込む
キャンバスに軽く打ちつける


ついでに、釘(タックス)について。

写真は、左から2本が、日本製で真鍮と一般的に使われているタックス、次の2本が、フランス製で、銅と鉄のタックスです。

ここで注目していただきたいのが、長さの違いではなくて、その形状です。



フランス製のタックスは、芯が正方形に面取りされている上に、付け根の所から四方に山が作られています。このことにより、キャンバスを点ではなく面でしっかりと木枠に押さえつけ、強い張力をかけても破れ難くしています。
1mmにも満たない僅かなところですが、伝統から生まれた知恵を感じさせます。


0 件のコメント:

コメントを投稿