前回に引き続き、サイトサイズ法によるY.mさんのグリザイユ作品を紹介します。
アトリエラポルトでは、明暗を付けたデッサンの延長線上として、このような油絵具によるグリザイユをおこなっています。
メジチの目 F6号 |
Y.mさんの初めての油絵です。
デッサンに時間をかけて学んだ成果の出た作品になっていると思います。
使用絵具:シルバーホワイト
アイボリーブラック
キューピット M10号 |
暖かい色調のアイボリーブラックに、冷たい色調のランプブラックを加えて、ニュアンスのコントロールができるようにして描きました。
使用絵具:シルバーホワイト
アイボリーブラック
ランプブランク
P8号 |
光は暖かく影は冷たく、近くは暖かく遠くは冷たく、などグレーの中に寒暖の変化をつけて、輝きと自然なボリュームや空間感がでるように試みた作品です。
使用絵具:シルバーホワイト
イエローオーカ―
アイボリーブラック
ランプブラック
メジチの鼻 F4号 |
より寒暖のニュアンスの幅を広げて描いた作品です。
使用絵具:シルバーホワイト
ローアンバー
ランプブラック
Y.mさんのグリザイユ作品を見て頂きましたが、サイトサイズ法による成果が良く表れていると思います。まだまだデッサンや明暗の扱いに不慣れな点はありますが、半年にも満たない期間に、仕事の合間を縫って制作されたとは思えない上達ぶりです。
グリザイユを日本では油絵の下書きとして捉えられることが多いようですが、西洋では建築の内装などで彫刻の代わりとして、そして絵を学ぶ過程の1つとしても扱われてきました。
ここで紹介したY.mさんの作品で見るように、デッサンと油絵を結びつける意味でもグリザイユは有効です。そしてそこに寒暖のニュアンスの効果を加えることで、多色絵画への繋がりをつけられるのではないかとアトリエラポルトでは考えています。
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