前回に引き続き、今回はアトリエラポルトでおこなっている骨格の学び方の一例を紹介します。
制作者は同じくA君で、前回描いたエコルシェのデッサンに、骨格標本や美術解剖学の本を参考にしながら、骨を描き込んでいく方法を試みました。骨格を立体的に把握するのは難しく時間のかかる作業ですが、実践的な勉強方法です。
まずは、完成したエコルシェのデッサンにトレーシングペーパーをあてて、輪郭を写し取ります。
移し取ったデッサンに、骨格標本と美術解剖学の本を見ながら骨を描き込んでいきます。
幸いなことに最近日本では美術解剖学に関する本が多数出版されています。中でもやはりリシェ(Paul Richer:1849-1933)の本は、挿絵の正確さと美しさでお勧めです。(下段左から3冊目)
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiSuLwYhiGtCDV2V7A2aRhVwinF1RHjh3OwxSUu8BmhjqEEG8bfV9oAsv2r_iP7TsX8h9GU7_0Tg_7J8L6tKktZSVEYhipRgCy0s8hV1nIN8YTzk70j16hF8lTQxLQ-uM11a5XOnjFnMZk/s320/IMG_4952.JPG) |
バメス著「基本の人体デッサン」より |
肋骨や骨盤などは細かい骨の変化は省略して、構造的な形(幾何学的な形)で捉えるようにアドバイスしました。
関節の部分など不正確な所も多々ありますが、初めての試みとしては、良くできた方だと思います。現実のモデルさんを描いたデッサンではもっと難しくなりますが、その分デッサンの狂いを内部から考えることが出来るので、上達には必要な過程です。
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