2014年11月7日金曜日

測って描く

すでに画家として活躍されているH.mさんですが、アトリエラポルトで再び「形を正確に描く」デッサンを学ばれています。


今回H.mさんには、遠近法の枠を使わずに徹底的に石膏像を測って描いて頂きました。

デッサンは目測で正確に描けるに越したことはありませんが、基礎デッサンでは無理せず右のような道具を使って、「測って描く」ことが上達への近道です。

上から、垂直を計る錘のついたひも
中央は、測り棒(編み物用の棒)
下は、中央から目盛りのついた定規

その他にも、画材屋さん行けばいろいろなデッサン用品がありますので、使いやすい物を探してみるのも良いでしょう。


今回のような縦長の石膏像の場合は、上下を結ぶ垂線が測る時の基準になります。

右の写真は、石膏像を見る位置から垂直に中軸を決めて8等分した点を、石膏像に直接印を付けたものです。こうすると視点が固定でき、横幅もこの目盛りを基準に測ることができます。視点(描く位置)は、石膏像の高さの2~3倍が見やすく歪の少ない位置になります。




線で的確な形を捉えられるまで、「描いては消し」を繰り返しました。モデリングと陰影は必要最小限度に留めました。



















ビーナス像 650×500


約12時間で終わりにしました。

日本の一般的な石膏デッサンに比べると、描き足りなく表現が弱く感じるかも知れませんが、測って正確な形を捉える練習としてはこれ位で十分だと思います。ただ全体のプロポーションは取れていますが、コンストラクション(構造)や形態に添ったモデリングに課題が残ります。枚数を描いて「計り慣れる」、「見慣れる」ことが必要です。























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