今回は、裸婦デッサンの制作過程を紹介します。言うまでもなくそのやり方にはさまざまありますので、その中の一つの例として参考にして頂ければと思います。使用した画材は、キャンソン社のミタント紙にチャコール鉛筆の白と黒です。
まずは、全体の形を線で大きく直線的に捉えていきます。ここで必要なのが、勘に頼らずに徹底的に図ることです。
E.VALTON 著 Methode pour dessiner.より 1889年 |
E.VALTON 著 Methode pour dessiner.より 1889年 |
腕をまっすぐに伸ばして鉛筆(または棒)を立てて片目で測るのが原則です。(左図)
また、垂直を取るには錘を付けたひもを使うと良いでしょう。(右図)
線で形が取れた状態です。この段階ではまだ陰影はつけていません。
形が決まってから影をつけていきます。現象的な影を追うのではなく、形のボリュームが出るように選択した影を置いていきます。
明部は白コンテ鉛筆で描き起こします。
ハッチングで置いてから、浮いた感じがしたら擦筆で押えます。
全体の繋がりの中に、個々の形とボリュームが明確に表れるようにモデリングをします。
裸婦デッサン (550×375) |
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