対象を見ながらじっくりと時間をかけて,構図や配色を考えながら制作をするには、静物画が一番です。
アトリエ ラポルトでは、受講生の方々が感動をもって静物画に取り組んでいただけるように、モチーフの収集にも力を入れています。
今回Nさんが選んだモチーフは、赤いベネチアングラスです。これは、スタッフが行きつけの骨董店から捜してきたもので、映画を好きな方は往年の名画「旅情」を思い出されるのではないでしょうか?
構成は、ベネチアングラスを頂点とする三角形構図で、左右に布の形や小物を、バランスよく配置していると思います。
赤い色をテーマに配色を考え、赤を引き立たせるために、反対色のぶどうの緑色や本の青色を小さい面積で置いてありますが、非常に効果的です。
静物画は、ただ練習としてモチーフを描くだけでは、集中力が持続できません。自分なりに物語や情景を想いながら、楽しく描きたいものです。そんなモチーフとの出会いができると良いと思います。