Kさんは、昨年に引き続き、公募展の出品作品を教室で制作されました。
2年越しの制作で、始めた頃のモデルさんの印象を持続させるのに苦労されました。
白いドレスの襞は、上手く描けると大変魅力的な絵になります。腕の見せ所です。表面的な変化に惑わされずに、覆われている人体の形を感じさせるように、描かなければなりません。
P100号 「もの想い」 |
毎週土曜日の午前と午後で描き続けて、約1年かかっての完成です。構成的で、形態がしっかりと感じられる絵になっています。残念なのは、モデルさんを見た時間が少なく、その分写真に頼らざるをえなかったので、自然な光の印象や色合いの変化に乏しい点です。人物画を描く時は、常にモデルさんを見て描くのが理想ですが、なかなか出来ない事と思います。その場合、デッサンやエスキースなどの資料を、できるだけ作っておきたいものです。現実は、写真だけでは捉えきれないからです。大作を描くKさんのこれからの課題だと思います。