昨年の4月から、私たちのアトリエに通われているMさんの作品を紹介します。
Mさんのお好みは、リアリズム絵画とのことで、ご自身も日本の若い世代のリアリズム絵画のコレクターでもあります。
まずはデッサンから始めてもらいました。
F10号のスケッチブックに、遠近法の枠を使って、できるだけ正確に、線で形を捉える練習をしました。
[デッサンからグリザイユへ]
楽しんで絵を描いていく上で、あまりデッサンばかりを繰り返しては、つまらなくなってくるものです。
そこで、形がある程度取れるようになった段階で、キャンバスに転写をして、油絵具の白と黒を使って、明暗を付ける(グリザイユ)ことにしました。
Mさんは、すでにカルチャースクールで、油絵の経験は豊富なので、デッサンと油絵の橋渡しとして、グリザイユは興味深い方法だったと思います。
リアルな現実の再現には、対象の明度を、的確に見分けられる必要があります。Mさんは、これまでそのような見方をしていなかったようで、ここまでくるのに、大変苦労されました。
F8号の絵ですが、週1回の受講で、デッサンから始めて、約3ヶ月かけて完成しました。時間はかかりましたが、とても充実した作品になりました。リアリズム絵画に、形と明暗(Valeur)が大切な事を、理解して頂けたと思います。
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