布だけをモチーフにしてデッサンをすることは、日本ではほとんど行われる事がありませんが、西洋では意外に古くからそのような作例が残されています。
その代表的な例が右のダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci 1452-1519)のデッサンです。
このように人物画を描くためには服の皺の表現は重要で、布皺をデッサンすることでその法則や捉え方を練習することができます。
アトリエラポルトでは、独自に木綿の布を木工用ボンドを薄めた溶液で固めた布モチーフを作りました。
今回はイラストレーターのC.eさんがこれに初チャレンジしました。
布のデッサン (木炭紙大の画用紙に鉛筆) |
大変美しいデッサンに仕上がりました。布の厚みや柔らか、そこに当たる光の輝きも感じさせます。それは、的確な形のモデリングと明暗の配置、丁寧なハッチングによるパッサージュのデリケートな表現によります。一見リアルなデッサンに感じますが、写真と異なる絵画的な配慮の行き届いた作品になっていると思います。
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