2015年11月26日木曜日

テディベアを描く

今回は、デッサンから段階を追って学ばれてきたM,wさんの油絵作品を紹介します。
その前にアトリエラポルトのモチーフについて。

アトリエラポルトでは「見て描く」を基本と考えてますので、どうしても静物画が多くなってしまいます。そこでなるべく絵心を誘うようなモチーフをアンティークショップや雑貨店で探すように勤めています。


最近は質・量ともかなり充実してきたと思いますが、不思議なことに受講生の選ぶモチーフは似通った物になりがちです。

そこで今回のM,wさんはご自身がコレクションされているテディベアをお持ちになりセッティングされました。



まずは、基本に従って単色で明暗を捉えていきました。

この後はダイレクトペインティングの手法で、モチーフの色に合わせて絵具を置いていきます。

多色で描かれた油絵の2作目ですが、すでに他の教室で油絵を習われた経験があるので描き慣れていて手際がいいのに驚かされました。






テェディーベアー F6号



今までのアトリエラポルトの作品にない可愛らしい絵が出来上がりました。作者のモチーフに対する想いが伝わってくるようです。テディベアのボリュームも良く出ていますし、毛の質感の表現も見事です。

ただ配色面では、全体が暖色系統で描かれていて統一感はありますが、寒色系統がほとんどない為に色味が単調な印象を受けます。暖色をより美しく見せるには適度な寒色の助けが必要です。(例えて言えば、お刺身の横にシソの葉やパセリを置くように)
そのような思考が絵を組み立てる段階で出来るようになると、モチーフを超えた魅力が絵に加わると思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿