今回の石膏デッサンは当アトリエでの5枚目で、これまでに描いた作品は次のとおりです。
(すべて画用紙に鉛筆)
1作目 |
2作目 |
3作目 |
4作目 |
形の複雑な石膏像ほど、この段階では細部に拘らずに大きな構造を掴むことが大切です。
線で出来る限り形を描いた後、明部と暗部の境を決めて、暗部から描いていきました。
明部に移ります。石膏の白さを保ちながら描き込むのが難しいところです。
面冠女神像 (650×500) 画用紙に鉛筆 |
焦らず、時間をかけて(40時間以上)、入念に仕上げた大変完成度の高い作品になりました。過去の4枚のデッサンと比べても格段に上達しています。
試行錯誤しながら、形やボリュームや前後関係を追っていき、「もうこれ以上描けない」と言うところまで描き込んだ作品です。しかも、背景の画用紙の白に対して、石膏像がより白く感じるように明暗のコントロールが行き届いてます。
このようなデッサンは、単に対象の引き写しではできない、省略や強調や解剖学的な形態認識など造形的思考を学ぶことができます。それは写実的な絵画から抽象画に至るまでの、幅広い表現方法の基礎となることでしょう。
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